収入印紙は契約書や領収書に貼付することで、税金を納付するための証票です。見た目は「収入証紙」や郵便局で発行される「普通切手」と似ていますが、用途は異なります。この記事では、収入印紙が必要な場合と不要な場合を詳しく解説し、購入方法や注意点についてもご紹介します。
収入印紙とは?
収入印紙は、契約書や領収書などの経済取引に伴って作成した書類に課せられる税金(印紙税)を納付するための証票です。印紙税は取引の種類や金額に応じて異なり、適切な額の収入印紙を貼ることが法律で義務付けられています。
収入印紙が必要な場合
1. 不動産売買契約書
不動産売買契約書における印紙税は、契約金額に応じて異なります。国税庁の軽減措置により、以下のような税率が適用されます。
- 1万円未満: 非課税
- 100万円以下: 200円
- 5000万円超 – 1億円以下: 本則税率6万円 → 軽減税率3万円
- 50億円超: 本則税率60万円 → 軽減税率48万円
2. 領収書
領収書の場合、平成26年3月以前は3万円以上の受取書には印紙が必要でしたが、法改正により現在では5万円未満のものが課税対象外となりました。つまり、現在は5万円以上のものを購入する場合に収入印紙が必要です。この5万円という金額は税抜き価格になります。
3. その他の書類
収入印紙が必要な書類は他にもありますが、詳細は国税庁の公式サイトで確認してください。
収入印紙が不要な場合
クイズを見ると、印紙税は結構な額がかかるものだと思いますよね。しかし最近では、この印紙税がかからない契約が主流になってきています。
1. 電子契約
契約書や領収書に印紙税がかかるのは紙で作成された文書のみです。電子取引による電子領収書や電子契約書には印紙税がかかりません。電子契約は迅速で便利な方法として注目されています。
2. クレジットカード決済やキャッシュレス決済
クレジットカード決済やキャッシュレス決済の場合、領収書に「クレジットカード利用」などの記載があれば収入印紙は不要です。この記載がない場合は、受取金額が5万円以上であれば収入印紙が必要です。
収入印紙の購入場所と注意点
1. 収入印紙を買える場所
どうしても電子契約やクレジットカード決済ができない!という場合は、前述した条件に応じて収入印紙を購入する必要があります。
収入印紙は特定の場所で購入することができます。以下に、収入印紙を購入できる主な場所を一覧にまとめました。漫画の中でも、サタンさん(仮)はいろいろなところに足を運んでいます。一番身近に感じるのはコンビニエンスストアですが、取り扱っている収入印紙額は店舗によって異なります。200円よりも高い収入印紙を購入する場合は、郵便局や法務局へ行くのが確実です。
- 郵便局: 全国の郵便局で購入可能です。
- 法務局: 各地域の法務局で取り扱っています。
- 役所: 市区町村の役所でも購入できます。
- 金券ショップ: 一部の金券ショップでも取り扱っています。
- コンビニ: 一部のコンビニエンスストアで購入可能です。
- 商店: 一部の商店や文房具店でも購入できる場合があります。
2. 収入印紙を買う時の注意点
収入印紙を購入する際には、以下の点に注意してください。
- 購入場所の確認: 必ず収入印紙を取り扱っている店舗で購入しましょう。コンビニなどでは取り扱っていない場合もありますので、事前に確認することが大切です。
- 金額の確認: 必要な収入印紙の金額を確認してから購入しましょう。特に高額な取引の場合は、正確な金額を確認することが重要です。
3. 収入印紙を買った後の注意点
収入印紙を購入した後にも、いくつかの注意点があります。
- 貼り付け位置: 契約書や領収書に収入印紙を貼り付ける際は、所定の位置に正確に貼り付けましょう。間違った位置に貼ると、無効とされる可能性があります。
- 消印の方法: 収入印紙を貼った後は、必ず消印を行いましょう。消印は、収入印紙と契約書の両方にまたがるように押します。消印を行わないと、印紙税が支払われたことになりません。
- 保管方法: 収入印紙を貼り付けた契約書は、大切に保管しましょう。特に高額な取引の場合は、紛失や損傷に注意が必要です。
今後の展望
今後、電子契約やキャッシュレス決済の普及が進む中で、印紙税の負担を軽減する方法として、これらの方法を積極的に取り入れていくことが重要です。弊所も今後の契約やお支払い時の方法として、Paypalを取り入れる予定です。
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